先週末、ふだんめったに電話して来ない母が深刻な声で、

 

「お父さんがおかしくなっちゃった。」

 

と電話してきました。

 

 

毎日、10kmのウォーキングを日課にしている父が、腰の痛みから歩けなくなり、

毎日、日記をつけている父が、手の震えから字を書けなくなった、

 

と。

 

御年80歳、父たかし。

 

急な変化のため、何かの病なのではないかと医師の診察と検査を受けるよう勧めました。

 

母が付き添い、2か所の病院でさまざまな検査を行いましたが、特に異常なし。

今後も検査の予定はありますが、とりあえず老化現象ということになって、

対処療法として、湿布や鎮痛薬が処方されました。

 

 

心配になり、父の様子を見に実家に帰りました。

いつもと違ってなんだかしょんぼりしたような父。

食欲がなく、食事はふだんの半分ほどらしく、体重が減ったようです。

 

周囲よりなにより父本人が、いちばん自分のカラダの変化に驚き、がっかりしているようでした。

 

 

手が震えるから、日記が書けない。

趣味としているデジタルカメラの編集作業ができない。

やりたいことができないから寝るしかない。

 

と、どんどん活動量が落ちていっているようでした。

 

 

父の手の震えを観察していると、

ゆったりと座椅子に腰かけて、話しをしているときはほとんど起こらず、

字を書こうとしたり、パソコンでキーを打とうとしたりするときに激しくなることに気がつきました。

 

何かやろうとする=交感神経が優位 → 激しく震える

ゆったりとする=副交感神経が優位 → ほとんど震えず

 

自律神経の具合で手の震えが起こることが分かってきました。

 

 

面白い!(不謹慎)

 

 

振戦について調べてみると、

 

本態性振戦(何が原因で起こっているのかわからない震え)は、交感神経が関係しているともされている

 

とのことでした。

 

 

本人が意識すればするほど、震えが大きくなるようなので、

母には

父の震えについては指摘しないで、そっとするように

お願いしました。

 

 

手の震えのほかに、頻尿で寝ていられず、1時間半ごとに起きてしまうことも辛い

とのこと。

 

1時間半!

 

レム睡眠とノンレム睡眠の周期は1時間半なので、

レム睡眠のときに眠りが浅くなり、加齢とともに浅い眠りの時に覚醒してしまう、

 

むしろ父のカラダは正確で、

夜中に何度も起きてしまうことは自然なことだと、

 

説明しました。

 

 

すると安心したのか、父の表情が緩み、目に光が戻ったようでした。

 

あらためて、「安心」って大切だなぁと。

 

 

父のその変化を見て、こちらも安心しました。

 

 

 

今後も父たかしを見守り、できるかぎり安心させていきたいと思います。

 

 

 

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